3歳までの子育て指針

子育て・能力開発

この記事では、私が考えている子育て指針について記載します。私自身の過去の経験がかなり色濃く表れる形になるので、一度私の経験した幼少期についてご一読頂けますと幸いです。

子育てにおいて、親が子供に環境を準備してあげられるのは、思春期による反抗期が始まるまで、つまり12歳前後までだと考えております。それ以降は本人が自我を持って行動し、父親には主に必要な時にお金を出してくれるATMの役割を求めるようになるかと笑

子育ての目標

そんな中で、私が1つ子供に願うことは、12歳までに何らかの領域で世界大会にて成果を競う経験をすることです。どんな領域でも構いません。スポーツでも、ゲームでも、ダンスでも。とにかく、結果を出すために理解を深めて技術を磨き上げ、人から評価されるために自分がなすべきことを考えて実行し、結果に結びつける経験をしてほしいと思っております。

私自身、日本の受験戦争にあまりこだわっておりません。下記記事にも記載のとおり、私はどちらかというとお勉強が得意で受験戦争を優位に進めてきましたが、子供が生きる数十年後の社会において、日本の体制側で生きることよりも、世界の舞台で不安定性を楽しみつつ生き残る術を考えるタフさを養ってほしいと考えています。

目標実現に向けた手法の探求 – 好奇心の開発

この方針のもと、3歳までの育て方において拘るのは、拡散的好奇心(平たく言うと、広く浅く広げる好奇心)です。未知の領域を知ることへの恐怖をなるべく避け、できるだけ多くの選択肢に触れさせてあげたいと考えます。

好奇心の分類に関しては、近日中に記事にしてここにリンク貼っておきます。

2歳ごろから始まるイヤイヤ期が終わった後、3歳頃からは特殊的好奇心(平たく言うと、狭く深く広げる好奇心)を使って磨き上げる一領域を決めます。私が3歳でバイオリンを始め、日々厳しい練習に耐えたように、子供にも自分が深めるべき領域を選択させます。

そこで必要になると考えているのは、(1)異文化圏への理解と、(2)磨き上げる一領域を子供と一緒に探すことです。

(1)は、母国語や肌の色が違う他者との共存を想定してます。DWEを使って日々色々な国籍・人種の子供が出てくる映像を見せながら英語学習をしているのもこの理由です。

私は大学生のころ、一時期だけ、EUで採択されたヨーロッパ言語教育における教育品質・技能評価基準であるCEFR研究の中心的先生の元でこの基準を含む過去ヨーロッパで謳われた評価軸や尺度を研究していた時期があるのですが、頻繁に引用される各言語の技術レベルより、その憲章文に書かれた「言語教育による平和の達成」の理念は非常に大事。言語の異なる民族が対立して戦争に至ったヨーロッパの歴史を反省し、互いの文化を理解しつつ共通点を見つけて互いに互いを巻き込むように相互理解を深める、まさにDiversityだけではなくInclusionも大事だよっていう考え方があり、私もこの点に深く共感してます。こうした点を踏まえ、言語をツールとして教えるのではなく、その背景にある各民族を私が教えるために、100万円払ってDWEをフルセットで揃えました。

(2)は、子供に興味を持ってもらうために様々な経験をさせることです。スポーツや芸術のみならず、一流の人たちが競い合う世界をなるべく多く見せ、3歳になるまでの子供が何に興味を示すかを探します。

将来獲得したいスキルに基づく好奇心拡張

磨き上げる一領域を子供に示す上で、妻と話し合いました。その際、横軸に業界(tech、医療、スポーツ、芸術、芸能など)を取り、縦軸を「訓練内容とキャリアを親が知ってる」「知らない」の2つに分け、職業や仕事内容をブレストしながら書き出して、私達両親が現状何に詳しくて、何をもっと知る必要があるかを認識合わせ、必要に応じて調べた上で子供に体験させるために話し合いました。

好奇心の大きさや範囲を定量的に計測することは難しく、また、私のテーマである「結果を生む確率を高める」ための好奇心となると、私自身が試行錯誤する必要があると考えます。

これまで1人の子供を1歳4か月になるまで見守ってきた中で、私の子供は非常に人見知りで怖がりで、知らない人と目があったり知らない場所に入ると泣き出してしまい、適応に非常に時間がかかります。様々な試行錯誤の中で、未知の対象であっても、私や妻が抱っこしながら「タッチ!」と言って一瞬触る動作をすると、子供も真似してタッチして喜び、次第に対象に興味を持つことが分かりました。また、新しい空間に入る時も、すぐ近くに普段使っているベビーカーやおもちゃがあると、安心しながら探索を始めることも分かり、こうした手法を交えて未知への好奇心を広げていくことにしました。

その進捗管理手法は未だ検討中ですが、毎日使用している単語カードや、小学館の図鑑シリーズを分母として、博物館や動物園・植物園などに連れてって出てきた単語の実物にタッチした割合を日々確認し、xx歳までに100%を目指す、といった手法を考えてます。

余談ですが、日本の受験勉強に代表される過酷なインプットには、一定の価値があると考えます。それは、あらゆる領域に特化するための柔軟性である「教養」を高めつつ、専門特化した後の応用力を高める機能です。加えて、特に日本においては、学歴に応じてより高い階級に属することができ、より多くの機会に恵まれます。ビジネスはスキルとリレーションの相乗効果で誕生・発展するので、日本で受験勉強を頑張ることは、確度の高い経済的成功を目指す上では非常に合理的な手段です。

従って、お勉強ができることに越したことはないのですが、勉学に対する私の中の優先順位では1番ではありません。

ただし、知識として多くを知っていること、そしてそれに何らかの感情を抱いていることは、好奇心の拡張に重要な影響を及ぼすと想定されるため、感情に紐づけつつ形容詞と名詞をセットで教えていきます。

一般的な子供の成長に対する進捗確認

「ほっといても大体できるようになる」的な子供の成長は、日本版デンバー式発達スクリーニング検査を用いて見守ることにしました。ただし、発達が早い/遅いを評価するのではなく、モンテッソーリ教育で言う敏感期のような、「今子供にとって興味がある、次に興味が沸く」であろう物事を理解・予測し、環境を整えてあげることを考えてます。

詳細な基準はこちらを参考にし、ガントチャートにして記録してます。結構良いTrack方法だと思っており、いずれ一般向けに公開して色んな人に使ってみてほしいと考えてます。

なお、壊しちゃダメ、盗んじゃダメといった世の中の最低限のルールは教えつつ、人よりできる/できない、人の考えに比べて良い/悪い といった他者の視点をなるべく教え込まないようにします。それにより多少コミュ力に問題が生じたとしても、一領域を磨き上げる力を優先しつつ、自由な発想を妨げないようにします。この場合、レッジョ・エミリア教育のようなチーム単位でプロジェクトを作る教育はそぐわないと考えます。

機械的に教え込むことへの懸念

昨今、幼児や未就学児向けに、目的を明確にせずに手段を訴える書籍や情報が溢れており、その進捗や成果が子育ての熱心度を自他に示す指標になってる、もっと平たく言えばマウンティング合戦になってる話を伺います。実際私も幼児教育塾の現場でバイトしてたとき、業務の大半はそういった親御さんたちへの対応でした。

全ては目的次第です。お受験が全ての人生もあって良いと思ってます。ただ、そういう親御さんの元で精神的に追い詰められてしまった子供たちも沢山見てきたので、教え込むのではなく子供の自己教育力を信じて環境を整えてあげる、程度にしてあげてほしいなと思ってます。

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